引き寄せの法則と身体づくりの関係について、6回に渡りお送りしています。
【引き寄せられないなら身体づくり】シリーズ。
最後のテーマは前頭前野です。
人生の質を決めるのは前頭前野、といっても大げさではないと私は考えています。
なぜならあなたの行動と思考や意欲、集中力や物事の継続力をつかさどっているのは、前頭前野だからです。
この記事では前頭前野に備わっている、願望実現のための重要な機能と、引き寄せの法則との関係について解説します。
ネガティブな思考と感情のコントロールが苦手な方に向けた記事です。
長年こころを変えようと頑張っているのにうまくいかないのであれば、これから感情や思考と、前頭前野の関係について知ってほしいと思います。
引き寄せの法則と前頭前野の3つのポイント
前頭前野が引き寄せの法則にどのような関係があるのか、3つのポイントをお伝えします。
メンタルの安定=波動の安定
前頭前野は、感情のコントロールに関わっています。
不安や恐怖をつかさどる扁桃体の反応を、抑える役割があります。
怒りから冷静さを取り戻すのも、不測の事態が起きたときに落ち着いて理性的に判断するのも、前頭前野が働いてこそ。
前頭前野の機能が弱いと、いつまでも不安にとらわれたり怒りを抑えられなかったりするのです。
繊細で過敏性のある方は、不安や恐怖、怒りをつかさどる偏桃体が過剰に反応しやすいといわれています。
そしてネガティブな感情をしょっちゅう感じていると、波動が不安定なり引き寄せに影響します。
望みにフォーカス
- 望みにフォーカスし続ける
- 望まないことをスルーする
この2つは、引き寄せの法則のかなめです。
フォーカスとは、意識の向く先のこと。
いま自分が何に意識を向け、何について考えているのか、ということですね。
そして前頭前野には、フォーカスをコントロールしている機能があります。
前頭前野のはたらきが弱いと、不快な人や望まない出来事からなかなか意識をそらせず、肝心な叶えたいことに集中するのも難しくなってしまいます。
ついついネガティブなことを考え続けてしまうのは、前頭前野の機能が関わっています。
あなたのフォーカスをつかさどっているのは、気合いではなく脳の前頭前野なのです。
叶えるまでの行動力、実行力、継続力
前頭前野は、継続力や行動力にも関係しています。
他にも、未来を想像する、計画を立てる、計画を実行する、目の前のことに集中する、欲や衝動を抑えるなど、願望実現において重要な機能ばかり。
なので前頭前野の機能が弱いと、やるべきことを先延ばししてしまったり、目先の快楽に負けて怠けてしまったりと、物事を続けられなくなってしまいます。
望みへのフォーカスと行動を阻んでしまうのです。
私は望みを叶えるためには、地道な努力が必須だと考えています。
確かに、引き寄せの法則を実践していると、単なる偶然とは思えない不思議な出来事が突然寄せられることも起きます。
しかし仕事のように人生に関わる大きな問題の場合は、結局はコツコツとした積み重ねが結果につながります。
何かをコツコツ継続するのは、その対象に行動というエネルギーを溜める行為なので、現実化が進むということなのです。
これが、ラクな引き寄せを期待して10年以上うまくいかなかった私が、今たどり着いている答えです。
続けるためには中長期的に叶えたい目標を常に頭に意識しながら、日々の自分の行動を律していく必要があり、前頭前野のはたらきが不可欠です。
引き寄せに関係する、前頭前野の機能2つ
引き寄せに関係する、前頭前野の2つの機能について詳しくご説明します。
注意制御機能
注意制御機能とは、注意をコントロールする機能です。
「注意」というと、日常ではあまりなじみがない表現に聞こえるかもしれません。
「自分がいま何に意識を向けているのか」ということ。
引き寄せの法則の世界においてよく耳にする、「フォーカス」にあたります。
注意制御機能は、さらに次の3つの種類があります。
①注意の集中
ひとことで言うと「集中力」です。
何か対象に対し、注意を向け続ける力です。
機能が弱いと、たとえば授業中に先生の話を聞いていられず、気づけばつい別のことを考えてしまっている・・・ということが起きます。
②注意の分割
複数の対象に、同時に注意を向けておく力です。
お湯が沸くのを待っている間にテレビを観ていて、テレビに夢中になりながらも時折チラチラとお湯が沸いていないか確認する。
あと30分で来客があるから15分だけ雑務をこなそう、と思い、時計を気にしつつ雑務をこなす。
といったように、「いまの作業はおこないつつも、別の対象にも意識を向ける」機能です。
日常的にも仕事をこなすうえでも、とても大事ですね。
③注意の切り替え
複数の対象の中から、自分の望むほうへ注意を向ける機能です。
自分の仕事に集中したいのに、どうしても職場で苦手な人が気になって集中できなくなってしまうのは、この機能の弱さが原因にあります。
ワーキングメモリ
私たちが日常をおくる上で欠かせない、「頭のよさ」の象徴のような機能です。
おもな機能は、短期記憶と同時並行処理です。
わかりやすく例を挙げてご説明しますね。
まず1つ目の短期記憶とは、必要なことを一時的に覚えておくこと。
たとえば卵を買いにスーパーに行って問題なく卵を買ってこれるのは、「卵を買う」という情報を頭に記憶し続けていられるからです。
「卵を買おう」と家で思い立った時から、家を出てスーパーに着いて、他の商品に目を向けながらも、卵売り場にたどり着く。
この数十分の間、「卵を買う」という情報は頭の片隅にキープされていますよね。
これが短期記憶です。「脳のメモ帳」とも、よく表されます。
また、別の商品につい気を取られて「あ、卵買うんだった」と思い出すときにも、ワーキングメモリが関わっています。
他にも文章を読んだり書いたりするときに、私たちが全体像や文脈を考えることができるのも、ワーキングメモリのおかげです。
2つ目の同時並行処理とは、いわゆるマルチタスクです。
同時に複数のことをこなす力です。
ながら作業だけではなく、たとえば仕事中に電話が鳴って⇒対応をして⇒また仕事に戻る、といった動作も含まれます。
ワーキングメモリが弱いと、この切り替えが苦手だったり、すぐ脳が疲れて効率が下がってしまうのです。
心が弱いのではなく、前頭前野の機能が弱いだけ
あなたは「自分は意志が弱い」と悩むことが多かったのではないでしょうか?
根性論でなんとかなる問題ではなく、前頭前野のはたらきが関係しています。
そして脳も筋肉のように、鍛えることができます。
継続力のなさや先延ばし癖によって、「自分はダメな人間だ」と落ち込む必要はありません。
前頭前野を鍛えて、今よりも機能を向上させることはできます。
他の人と比べるのではなく、自分が以前より少しでも快適に生きられることを目的にしましょう。
自分にとって幸せな人生を創っていけばいいのです。
おすすめの参考文献
当記事は、発達障害カウンセラー・吉濱ツトムさんの書籍を参考に執筆しました。
前頭前野を鍛えるワークがたくさん載っています。
私が身体づくりをおこないメンタルを安定させていくうえで、とても助けられた1冊です。
前頭前野を鍛える方法
前頭前野を鍛える方法については、別の記事でまとめています。
私が実践して効果のあったワークたちを、複数の記事にわたってご説明します。
よかったら、あわせてご参考にどうぞ。