好きなことを仕事にして生きていきていけたら、どんなに幸せでしょうか。
あなたが好きなことをずっと探し続けているのに見つからないのであれば、それは繊細な体質に原因があるかもしれません。
この記事では、繊細な方が好きなことを見つけるための方法と、考え方についてまとめました。
おもなポイントは、恐れや不安の強さのをやわらげることと、「好き」の許容範囲を広げることです。
心から情熱を注げることを見つけたい方は、ご参考にしてみてください。
繊細な人の、好きなことがわからない原因
私は長年、好きなことがわからず探し続けてきましたが、メンタルが安定した今振り返ると、繊細な気質が原因にあったと感じています。
判明した原因を、2つご紹介します。
あなたも当てはまるかもしれないので、ご参考にしてみてください。
不安や恐れが強い
繊細なグレーゾーン発達障害の方は、ネガティブな感情を感じやすい傾向があります。
- セロトニンの分泌不足
- 扁桃体の過剰な活性
- 血糖値が不安定になりやすい
- 腸内環境の悪さ
- 代謝と血流の悪さ
といった、身体の特性がメンタルに関係しています。
人間の行動は、「快楽の追求」か「不快の回避」の2つの動機に大きく分類され、本能的に後者のほうが優先されると言われています。
なので、やりたいことへの希望や喜び、ワクワク感よりも、不安や恐れのほうが優先されてしまうのです。
特に扁桃体の過剰な活性によって、大半の人がそれほど恐怖を感じないことに対しても、過剰に不安や心配になってしまいます。
長年怖いことを避けたい気持ちが優先されてきていると、自分の中の「好き」「楽しい」という快楽の感覚が埋もれて、「好きなことがわからない」という状態になってしまうのです。
自分の気持ちを抑えて生きてきてる
あなたは、誰かに自己主張することが苦手ではないですか?
繊細な人は、優しさや自己肯定感の低さから、自分の気持ちを押し殺してしまうことが多いと思います。
嫌われたくないとか、相手の機嫌を損ねる恐れから、我慢して相手に合わせてばかりいると、自分の気持ちや感覚が麻痺してしまいます。
もちろんストレスは溜まるでしょうし、かといって自分が何をすれば嬉しいのか、という感覚も鈍くなっているので発散もできず、悪循環になりかねません。
特に子供の頃から周りの大人の顔色を過剰にうかがってきた方は、自分の好奇心のアンテナの感度が鈍くなってしまっている可能性があるでしょう。
繊細な人が好きなことを見つけるための前提
繊細なあなたが好きなことを見つけるためには、次の2点をおすすめします。
- 体づくりで過剰な不安や恐怖をやわらげる
- 自分の本音に気づくこと
それぞれ具体的に解説していきます。
過剰な恐れや不安をやわらげる
私は、強い不安や恐れが落ち着くほどに、自分のやりたいことやワクワクする感覚もわかってきました。
繊細なあなたにまず試してほしいと思うのは、過剰な不安や恐怖を落ち着かせることです。
そして、心は身体の土台になっているので、長年ネガティブ感情が強い方は、まず体づくりをおすすめします。
私が実践した体づくりのうち、恐れや恐怖に効果を感じたものは次のとおりです。
- セロトニンの分泌
- 前頭前野を鍛える
- 血糖値の安定
- 腸内環境を改善
- 血行を良くする
どれも身体のお話のようですが、不安の軽減やメンタルの安定に関係するのです。
私は身体づくりに取り組んでからメンタルが安定し、やりたいことがわかって行動力もアップし、人生が変わりました。
今まで望みの人生を創りたくてもうまくいかなかったのは、繊細体質に原因があったと思っています。
私がおこなった身体づくりについては、別の記事でまとめていますので、ご参考にしてみてください。
自分の気持ちを大切に
人と関わるたび、相手の反応ばかり気にしていませんか?
人にどう思われるかよりも、自分はどう思っているのか?に注意を向けるクセをつけていきましょう。
たとえば、お願い事をして相手が不機嫌になったとき。
「嫌われたかな」
「やっぱりお願いしなければよかった・・」
と、前提として相手の反応を「正」として、自分がどう思われたかを考えるのではなくて、
「この程度で不機嫌になる人のことを、あなたはどう思うか?」
という視点を持ってみてください。
「この程度で不機嫌になるなんて、器が小さいな」
「忙しくて余裕がなくなってしまう人なんだな」
「自分はそうならないように、気をつけよう」
相手の反応を「負」として捉えてみたって、まずはあなたの心を守るためならば良いのです。
- 「自分は、相手のことをどう思ったか?」
- 「本当は自分は、どうしたいのか?」
という視点へ、意識的に考え方を変えてみてください。
実際に自分の気持ちを相手に主張できなかったとしても、大丈夫です。
まずはあなたの心の中で、自分の本音を確認していきましょう。
自分の本音を確認するだけでも、今までよりも一歩、自分自身を尊重できています。
誰に聞かれるわけでもないので、心の中で自分には本音で話しましょう。
心の中で、どんなに汚い言葉やひどい思いがよぎってしまったとしても、大丈夫です。
自分のあらゆるネガティブな面を受け入れてあげると、自己肯定感もあがります。
下記の記事では、どう思われているか気になるときの対処方法について解説しています。
まずはあなたの気持ちを最優先にしていきましょう。
繊細な人が好きなことを見つけるには
繊細なあなたが、好きなことをみつけていくために、取り入れてみて欲しい考え方を3つお伝えします。
ただし上述したとおり、不安や恐れをやわらげるのは大前提のうえで、取り組んでみてください。
他の人と同じじゃないかもしれない
あなたが深く興味を持てる対象は、一般的にたくさんの人が娯楽として楽しんでいるものではないかもしれません。
たとえば、流行りの音楽や映画、動画、新しいお店、レジャーなど。
あまり興味を持てないのではないでしょうか。
グレーゾーン発達障害の方は、興味を持つ対象が限定的で、精神世界やスピリチュアルに関心が高い人が多いと言われています。
目に見えない世界や、知的好奇心を満たす何かに、あなたの心は満足するかもしれません。
人と違うことは、あなたのとても大事な個性です。
そこに人生を切り拓く鍵があるはずです。
少しでも興味をもったらやってみる
・「今○○がはやっている」という、テレビで流れていた情報。
・「○○が楽しかった」という、周りの人の話。
・ネットでよく流れてくる広告。
などなど、日常で得られる情報のうち、あなたの心が少しでも反応する対象があれば、積極的に調べたり行動したりしてみましょう。
強い関心を持てなかったとしても、「ちょっと気になる」くらいでも、行動に移してみてください。
なぜなら知っている世界が狭いと、そもそもあなたの好きなことを見つけられる可能性も低くなるからです。
大事なのは、「好きなこと=大好きでワクワクが止まらない」という、極端な考えにならないこと。
「好き」にも、幅広い温度感があると私は考えています。
大好きでたまらないものは、もちろんあなたの人生を豊かにしてくれますが、けっこう好きな対象が数多くあることも、幸せなことだと思いませんか?
関心が向く対象を、あなたの人生に1つでも多く増やしていきましょう。
目的意識が情熱を呼び覚ます
あなたの目的意識を明確にすると、好きなことで生きる道が見つかるかもしれません。
手段を目的にしない、という考え方があります。
たとえば、お金を稼ぐこと自体を目的にするのではなくて、そのお金で何をしたいのか?を考えます。
- 健康によいものを、値段を気にせず買いたい
- 大切な人にプレゼントがしたい
- 家族を守っていくために、安心できる資金が欲しい
など、お金を得た先の、心の充足感に意識を向けるのです。
好きなことに対しても、同様です。
その職業や作業自体が好きなものを探すよりも、あなたが人生で仕事をとおして達成したいことを考えてみてください。
仕事はそのための手段にすぎないのです。
私の例を挙げさせていただきますね。
私は文章を書くのがすごく好きなわけではないのですが、このブログは好きな仕事だと思っています。
- 私と同じく、繊細で生きづらい思いをしている人の役に立つこと
- 会社勤めが嫌なので、独立したい
この2つが目的意識にあって、文章は手段なのです。
この2つを達成するためになら、そんなに好きな作業でなかったとしても、自分にこなせる範囲のものはやろうと考えています。
トータルでは好きな仕事ですが、関係する作業の全てをすごく好きなわけではない、ということです。
あなたの好きなこと探しの参考になれば嬉しいです。
引き寄せの法則と仕事について解説した下記の記事も、あわせてご参考にしてみてください。
「好きなこと100%」を追わない
思わずやりたくなってしまうような、好きなことを仕事にしていきたいと思っていませんか?
しかし、その気持ちがむしろあなたの人生を遠回りさせている可能性があります。
「好きなことを仕事にする」とは、イコール「少しでも嫌なことはしない」ではないということ。
あなたが仕事にしたらうまくいくことは、必ずしも全てが、
- 「好きで仕方ない」
- 「楽しくてたまらない」
- 「夢中になる」
という感覚ではないかもしれないのです。
どんな仕事も、それほど好きではない作業は付きものだと私は考えます。
その仕事で関わる作業の全てが100%大好き、という理想は、抱かないほうが健全です。
でないと、ちょっとでも苦手な要素を感じたら、「これは好きな仕事ではない」と切り捨ててしまって、せっかくの機会を逃しているかもしれないからです。
また、本来私たちの脳は省エネがしたいので、基本的に怠け者の性質を持っています。
向いてる仕事であったとしても、自分をやる気にさせる努力が必要な場合もあります。
「夢中になって楽しめないから、これは好きなことではない」と見きりをつけてしまうのは、とてももったいないこと。
生みの苦しみという言葉があるように、たとえ向いている仕事であったとしても、苦痛がともなうことだってあります。
「好きなことを仕事にする」状態への誤ったイメージが、あなたを好きなこと難民にしているのです。
「仕事の全てが、すごく好きで毎日ずっと楽しい」みたいな理想像が、私は偶像崇拝のようになってしまっていました。
だから見つからなかったと思っています。
100%好きなこと、という極端な理想は、手放したほうが人生はうまくいくと思います。
ワクワクを追い求めてるのにうまくいかない方は、下記の記事もご参考にしてみてください。
嫌いを減らす努力をしてみよう
「好き」がわからないのであれば、まずはあなたの人生から「嫌い」を減らす努力をしてみてください。
コンプレックスや生きづらさの克服の中で、理想の仕事にたどり着ける可能性があります。
たとえば、会社勤めがあまりにも嫌ならば、副業から自分で仕事をしていく道を拓いていく。
対人関係で悩んでいるのであれば、今よりもストレスなく接する方法や捉え方を模索してみたりして、悩みを解決する方法を見つけていくのです。
その克服体験から、なにか達成したい人生の目標に気づくこともあるはずです。
人は誰でも神性を持っていて、自分が満たされ向上していくほど、利他の精神が育っていくものだと私は思います。
自分が乗り越えるほど、きっとあなたも次は他者に貢献したい気持ちが、どんどん目覚めていくでしょう。
好きなことで楽しく生きていきたいのに、その対象がわからず、かつ何かしらの生きづらさを抱えているのであれば、今はまず全力で自分を救うことを意識してみてください。
ネガティブを回避するための努力が、あなたの使命の道に繋がっているかもしれません。
今の仕事も全力でやること
好きなことで仕事をしていきたいけれど、今はそれがなんなのかよくわからない場合、目の前の仕事を全力でこなしてみてください。
どんなに好きな仕事に就くことができたとしても、あまり得意ではない作業や面倒なことはつきものです。
もちろん、あまりにも苦痛で精神的に不安定になるくらい合わない仕事は、選ぶべきではありませんので、心が壊れるくらいの無理や我慢は禁物です。
そうではなく、少し苦手だな、めんどうだな、と感じるものは、ちゃっちゃとこなせるようになってみてください。
そうすれば、好きな仕事に就いたときにもその姿勢は活かされ、成果をあげやすくなるでしょう。
地味な作業を効率よくこなすのは、日常にも活かせます。
家事だって効率よくこなせば、自由に使える時間が増えますね。
やるべきことを手際よくこなす能力は、人生の時間を増やしてくれるのです。
また、現在のあなたは気づいていなかったとしても、いま目の前の仕事で得られる能力が、未来の天職につながっている可能性もあります。
いまよりも少しでも、早くミスなくこなせる方法はないか?
考えながら全力で取り組めば、道が拓けるかもしれません。
目の前の仕事に、尽力してみてください。
「大好き」を追わないほうが見つかるかもしれない
好きなことがわからない繊細な方へのアドバイスをお伝えしました。
繊細な人あなたが、好きなことがわからないのは、不安や恐れの強さがおもな原因かもしれません。
好きなことを探し続けるよりも、まずは身体づくりをして恐れや不安を軽減させることをおすすめします。
強すぎるネガティブ思考と感情がおさまってきたら、反比例するようにあなたのワクワクや喜びの感覚が目覚めてくるはずです。
そのあとは、「大好きでたまらない」という感覚だけを正解にせず、少しでも興味を持った対象があれば積極的に行動に移していってみてください。
どうしても好きなことがみつからない方は、嫌なことの回避やコンプレックスの克服を目指すなかで、やりたいことが見つかる可能性もあります。
人生で何を成し遂げたいのか、どんな人生にしたいのか、という目的意識を持つのもおすすめです。
あなたが情熱を持てる好きな仕事で、理想の人生を創っていきましょう。