引き寄せの法則では、嫌な人と離れたいのなら自分の波動を変えるよう推奨されます。
しかし嫌な人への感謝を意識してみたり、自分を大事にしてみたりと、波動を上げる努力をしても、嫌な人とのご縁が切れずお悩みの方は多いのではないでしょうか。
その場合は、波動よりも「フォーカス」に答えがあるのです。
この記事では「フォーカス」の重要性と、嫌な人を引き寄せないための方法として、身につけるとよい考え方をご紹介します。
自分の意識の向く先や思考をコントロールして、嫌な人をあなたの現実に登場させないようにしましょう。
嫌な人を完全に引き寄せないことは不可能
嫌な人を引き寄せない方法をご紹介する前に、知っていただきたい大前提があります。
残念ながらどんなに引き寄せの法則をマスターしても、嫌な人が完全にゼロになるわけではありません。
つらい事実かもしれませんが、あなたにとってかんに障る人や感じが悪い人は、一生出くわす可能性があります。
人は他人に、自分のあらゆる面を投影しています。
あなたの現実に登場する人たちは、あなたの一面を反映させていると捉えられます。
意地悪な人や勝手な人に出くわしたなら、自分もそういう一面を持っている可能性があります。
自覚がなかったとしても、人は誰でも潜在的に、様々な面を持っているものです。
狩猟民族の時代や戦争も経験し、命をつないできているわけですから、誰にでも暴力的な性質が遺伝子的には大なり小なり組み込まれているのではないかな、と考えています。
しかし、そんなネガティブな面も含めて人間です。
誰だって波動の低い自分と高い自分とが共存していて、いつどこから見ても100%善人は存在しません。
100%ポジティブ波動の人なんて、存在しないでしょう。
誰にでもみんなネガティブな要素はあるわけですから、同じ波動が引き合う法則や、他人が自分自身の投影である「鏡の法則」の観点からも、嫌な人が現実から完全にゼロになることは、まずありえないわけです。
また、「嫌な人」をとおして魂を成長させる目的もあります。
嫌な人は、真我で決めている「理想のあなた」になるために、必要な登場人物です。
真我とは、「ハイヤーセルフ」と同じような存在だと、私は解釈しています。
ただす波動高くなるべくポジティブ思考でいれば、嫌な人を引き寄せるのを可能な限り少なくはできるので、日ごろの自分の捉え方が大事です。
そして万が一嫌な人が現れたときも、なるべく思考を切り替えられるようになれば、不必要に波動を下げて未来に嫌な人を引き寄せないための対策にもなるのです。
嫌な人を引き寄せたくないなら、波動よりもフォーカスを変える
引き寄せの法則を活かし、嫌な人をあなたの現実から消すためには、波動よりもフォーカスを変えること。
嫌な人へフォーカスしている時間を、なるべく減らすのです。
引き寄せの法則では同じ波長が引き合うという観点から、嫌な人の幸せを願うとか自分の波動を高めることがよくすすめられています。
ただし、波動を変えることだけを実践しても、誰もがうまくいくわけではありません。
「波長の法則」は、あくまでも法則の1つにすぎないからです。
確かに「引き寄せは波動が全て」と表現され、いわゆる鏡の法則を利用して、嫌な人と同調している自分の波動を変える方法もあります。
ですが、もっとも大事なのはフォーカスです。
波動を高める努力をしているのにうまくいかないのであれば、これからは「フォーカス」に注目してみてください。
フォーカスとは、あなたがいま何に意識を向けているのか?ということ。
日々感謝を意識する時間をとっていたとしても、そもそもネガティブなことにフォーカスしている時間のほうが日常的に多いと、思考や感情もネガティブになって、おのずと波動にも影響が出る可能性もあります。
そしてなによりも、現実創造は「あなたが何に意識を向けているのか?」から始まるので、フォーカスこそが引き寄せの第一歩といえるのです。
嫌な人を引き寄せない現実を創る努力だけではなく、嫌な人が引き寄せられた時にいかに意識を向けないようにするか、が大事です。
嫌な人をスルーできず、いつまでも腹を立てたり不快感や嫌悪感を引きずったりしていては、あなたの現実から嫌な人が消えないでしょう。
嫌な人を引き寄せないためには、自分で自分の意識と思考をコントロールできる必要があります。
気分が悪くなっている時間を、減らす努力が必要というわけです。
嫌な人を引き寄せないための考え方5つ
嫌な人を引き寄せないためには、嫌な人からフォーカスを切り替えられる自分になる必要があります。
そのための考え方を、5つご紹介します。
自分の思考回路を変えるヒントにしてみてください。
嫌な人を攻略した先に、あなたの理想の在り方があるとしたら?
人は魂の目的や人生の設計図、いわゆる「青写真(ブループリント)」を持って生まれてきているとスピリチュアルの世界ではいわれています。
ブループリントは、たとえ困難はあっても、もっともあなたの人生がうまくいく道です。
嫌な人は、ブループリントの道を生きられる「理想の在り方」を得るための課題。
目の前の嫌な人を攻略すると、あなたが理想の人生に向け、ひとつ歩みを進められるのです。
「攻略」は、人によっても状況によっても違います。
ある人にとっては、極力スルーして意識を向けない力を身につけることかもしれないですし、転職かもしれません。
強く言い返せるようになるのが目的の人もいれば、柳のようにフワッとかわすのが生きやすくなるポイントかもしれません。
あなたはどんな自分になりたいでしょうか?
その理想のあなたは、目の前の嫌な人に対し、どんな対応を身につけていますか?
想像してみてください。
嫌な人の背景に、同情の余地はないか?
嫌な人に対して、自分の心が少しでも許せるポイントはないか、考えてみます。
たとえば、職場で偉そうな人がいて不快だとしましょう。
その人は、そういう在り方でないと自分を守れなかった過去があるのかもしれません。
親から愛されなかった淋しい記憶が幼少期にあって、自分を大きく見せることで心の傷を隠しているのかもしれませんね。
気の合わない人にだって、親兄弟がいて幼少期があって、悩みも葛藤もあるわけです。
あなたにとって「仕方ないな」「つらいことがあったのかもな」と、同情できるようなポイントを見つけてみましょう。
許せない気持ちが少しでもやわらいだら、自分がラクになれます。
できれば「自分もちょっとそういうところあるしな」とか「そういう人の気持ち、ちょっとはわかるな」と思えるような内容であれば、より効果的です。
大切な人に認められないとか、愛されない心の傷を抱える人の傷みを想像するのは、優しいあなたなら、きっと簡単にできると思います。
いま自分は建設的なことを考えているか?
嫌な人のことで頭がいっぱいになってしまったときは、いったん思考をとめて、次のように自分に問いかけてみます。
「いま私は、建設的なことを考えているのだろうか?」
いま考えていることは、あなたの現状を良くしていくための考え方なのでしょうか。
あなたの人生を彩り、未来をプラスに導くものではないはずです。
相手を非難したくなる気持ちも、とらわれる苦しさも、私も経験があるので辛さがとてもわかります。
最初はなかなか思考を止めるのが難しいかもしれませんが、まずはぐるぐる思考にはまっている自分に気づくことから始めてみてください。
大切な人のことを、大事にできているか?
家族やパートナーとの時間を過ごしているのに、つい嫌な人のことが頭に浮かんでしまって話に集中できない、なんてこともあると思います。
でも嫌な人にとらわれて大事な人との時間を満喫できないなんて、悔しいですよね。
仮にもしも次の日、大事な人との別れが突然訪れてしまったとしたら・・・。
きっと後悔するでしょう。
嫌な人にとらわれて、自分の大事な人を大切にできないなんて、とてももったいないこと。
生きている時間は有限です。
大事な人と一緒に居られる時間にも限りがある、ということを意識してみて、嫌な人にとらわれない心を育てていきましょう。
もっと嫌な人や、キツイ状況は存在する
今の自分の状況よりももっと厳しい状況に置かれている人が、世の中にはたくさんいる、と考えてみましょう。
どんな状況だって、上には上が存在します。
もっと大変で苦しい思いをしている人もいる。
そんな過酷な状況の人を想像してみて、「比較」することで、今のあなたの問題を少しでも軽くとらえられるようにするのです。
人類の歴史を振り返るのもいいでしょう。
今あなたが抱えている問題よりも、もっと酷い裏切りや残酷な出来事も、歴史上ではたくさん起きてきました。
明日突然、命の危険にさらされることもあったわけです。
それに比べたら、命までとられるわけではない。
今の自分より最悪な状況を乗り越えてきた人や、まさに今乗り越えようとしている人もいる。
そんな比較の視点で、あなたの悩みの深刻さの度合いを下げてみましょう。
完璧主義の人は、人間を嫌いになりやすい
完璧主義の人は0か100かの思考に陥りやすい傾向があり、他者に対しても、その影響がでることがあります。
少しでも苦手なところがあると、相手の全てを嫌になってしまうことがありませんか?
私は親しくなった人でも、ちょっと不快なことがあると、すぐに自分から人間関係を切ってしまっていました。
本当は人との心の交流を求めているのに、どうしても自分の嫌悪感を抑えられなかったのです。
まずはそんな自分自身を責めないようにしてくださいね。
とらえ方をコツコツ点検していくことで、変わっていけます。
そして自分が変わって人生のステージが移動すれば、出逢える人たちも変わります。
自分らしく生きるほどに、自分とより合う人とご縁ができていくのです。
人間関係と人生のステージの仕組みについては、下記の記事をご覧ください。
どうしても嫌な人のことが頭を離れないなら
どうしても嫌な人のことが頭を離れないときは、対処方法を下記の記事で解説していますので、あわせてご参考にどうぞ。
私はこの方法で、長年のネガティブなぐるぐる思考から抜け出すことができました。
また、対人面の問題は根深いものであれば、ただスルーするだけで解決できるものではない可能性があります。
その場合は、むしろしっかりとご自分の感情や観念(思い込み)と向き合う必要があります。
意識を向けないようにしているのに、長い間同じような嫌な人を引き寄せて悩んでいるのであれば、下記の記事もご参考にしてみてください。
ネガティブ感情を消化する方法や、鏡の法則を使って他人と向き合うやり方を解説した内容です。
そしてもし、考え方やフォーカスを変える努力をしても、なかなか変われないのであれば、まずは身体を変えてみることをおすすめします。
私はネガティブな心を変えようと20年以上がんばってきましたがうまくいかず、身体を変える努力をしたところ、1年でネガティブ思考が半減し、やりたいことに向かえるようになっていきました。
身体の状態は、心の土台になります。
一般的によく言われていることですが、食事や睡眠、適度な運動、規則正しい生活。
これらを意識していくほどに、メンタルも安定していくはずです。
私が実践して効果を感じた身体づくりの方法については、下記の記事でまとめてありますので、ご参考にしてみてください。
まとめ:思考をコントロールして人生の舵をとろう
嫌な人を引き寄せないための方法として、意識をそらす考え方をお伝えしました。
内容をまとめます。
【嫌な人から意識をそらすための考え方5つ】
- 嫌な人を攻略した先に、あなたの理想の在り方があるとしたら?
- 嫌な人の背景に、同情の余地はないか?
- いま自分は建設的なことを考えているか?
- 大切な人のことを、大事にできているか?
- もっと嫌な人や、キツイ状況は存在する
どうしても嫌な人のことにとらわれてしまうのなら、まずは身体づくりが根本的な解決になるはずです。
身体の状態は心の状態を決めるからです。
身体が整えば、考え方を変えやすくなります。
嫌な人にとらわれている時間は、あなたの人生の貴重な時間を無駄にしてしまいます。
非常にもったいないことです。
日々コツコツと、嫌な人にとらわれている時間を減らしていってみてください。
考え方を変え、あなたの意識の向く先ををコントロールして、思考の舵を自分で握っていきましょう。