引き寄せの法則では波動の観点から、潜在意識に蓄積されたネガティブな感情を手放すことがすすめられています。
しかし日常的に感情のクレンジングをおこなっても、なかなかネガティブ感情は完全に消えないですよね。
ネガティブ感情はゼロにする必要はありません。
むしろ感情のクレンジングをしすぎると、ネガティブな引き寄せの原因になる可能性があるのです。
この記事では、引き寄せの法則におけるクレンジングの問題点と対策について解説します。
ネガティブ感情との向き合い方を変えて、引き寄せたい未来を創っていきましょう。
感情のクレンジングはネガティブ記憶を強化する恐れがある
「感情は感じきると消える」。
スピリチュアルや心理学のお話で、聞いたことがあるのではないでしょうか。
たしかに引き寄せの法則を活用するためには、波動の観点から、なるべく潜在意識に存在するネガティブ感情は手放すに越したことはありません。
抑圧された感情を解放すれば、あなたのエネルギーが変わるので、現実に変化が起こる可能性があります。
ただしそれは法則のうちの1つにすぎず、感情を感じるほどにむしろネガティブな記憶の強化になってしまうケースがあります。
学校の勉強や新しい仕事を教わったときは、何度も繰り返しおこなうことで記憶に定着し覚えることができますよね。
同じように過去の嫌な出来事も、何度も思い出すことでむしろ忘れられない記憶になってしまうのです。
クレンジングをたくさんおこなっているのに、ネガティブな引き寄せがよく起こるのであれば、注意が必要です。
解放ではなく、新たにネガティブを作りだしている
セドナメソッドや、ホ・オポノポノという、潜在意識に存在する記憶や感情をクレンジングするワークが存在します。
ネガティブ感情を見つけてはクレンジングする、というのが日課になっている方も多いのではないでしょうか。
一定の効果がある方法だと個人的に考えていますし、これらのワークを否定するわけではありません。
ただし、あなたの状態によってはむしろ逆効果の場合があります。
クレンジングをすると、その場はスッキリすると思います。
しかし、結局また違う日に同じことを思い出してネガティブな感情を感じては手放す、を繰り返しているのではないでしょうか?
これは感情の解放ではなく、嫌な記憶を思い出すことで、新たなネガティブ感情を作りだしまっています。
過去の出来事に対してまだネガティブ感情が出てくるからといって、あなたのクレンジングが足りないというわけではありません。
過去の嫌な出来事をわざわざ思い出してまで感情をクレンジングする行為は、むしろネガティブな記憶の強化になる側面があるのです。
クレンジングを続けていてもメンタルが良くならないのであれば、いったんクレンジング系のワークを日常的におこなうのは中止することをおすすめします。
潜在意識に働きかけるワークで効果を感じなかった方は、顕在意識から潜在意識へアプローチする方法をおすすめします。
ネガティブ感情が消えない=クレンジングが足りない、ではない
過去のある出来事に対し、まだネガティブ感情が出るからといって、必ずしもそれは感じきりやクレンジングが足りないというわけではありません。
人間の感情には、相対的な面があります。
たとえば、電車で足を踏まれてしまったとしましょう。
あなたが体調が悪かったり、悩んでいることがあって気持ちが沈んでいたりしたときだったら、足を踏まれただけですごく不幸な気持ちになるかもしれません。
もしこれが、好きな人から告白されて晴れてお付き合いすることが決まった帰り道だったら?
きっと、「痛かったけど、まあいいか」と受け流せるでしょう。
過去の解釈や感じ方は、今の自分次第で変わります。
「今ネガティブ感情が出るか出ないか」だけで、潜在意識にある過去の感情がクレンジングできてるのかどうかを判断できるものではないのです。
人間である以上、生きていればネガティブ感情が出るのは当然ですし、一生ゼロになることはまず無いでしょう。
ネガティブ感情は、消そうとするよりも上手に付き合っていく意識を持ってみてください。
嫌なことにとらわれてしまうときは、下記の記事もご参考にして、あなたの心と向き合ってみてください。
ネガティブ感情ゼロ、を目的にしない
・ネガティブ感情があると願いが叶わない
・ネガティブ感情があると、悪いことを引き寄せてしまう
という思い込みが原因で、必死でクレンジングをおこなっていませんか。
しかし感情のエネルギーは、現実を創る要素の一つにすぎません。
夢を叶えている人が全員、100%ネガティブ感情が無いわけではないですよね。
あまりにも深い心の傷が行動を妨げる要因になる面もありますが、心の傷やトラウマを抱えつつも、自分の人生を切り拓いている方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
要は、過去のネガティブ感情や記憶があったとしても、現在と未来において、目標を達成するための行動をいかにとれるか?のほうが大事なのです。
また、ネガティブ感情さえ手放せば夢が叶う、ということでもありません。
引き寄せの法則においてもっとも大事なのは、いかに望みにフォーカスし、望みを達成するための行動を取り続けられるか。
ネガティブな感情や思い込みのクレンジング以上に、あなたの望みを引き寄せるために必要な情報や知識を得ることのほうが必要です。
ネガティブ感情がゼロの状態を目的にするのではなくて、引き寄せたい対象の新たな知識や情報、行動を増やしていきましょう。
ネガティブ感情を手放すにもまずは身体づくり
過ぎた過去の後悔や、まだ見ぬ未来に対する不安など、ネガティブなことをぐるぐる考えてしまうことを「反すう思考」といいます。
私はスピリチュアルのクレンジング系ワークに没頭することで、むしろ反すうが悪化した経験があります。
克服できた大きな要因は、身体づくりです。
特にセロトニンの分泌を意識したことと、前頭前野を鍛えたことが、私にとってはメンタルの安定に重要でした。
セロトニンは心の安定に必須の神経伝達物質ですし、前頭前野には反すうを押さえ込むはたらきがあるのです。
セロトニンと前頭前野の、メンタルとの関係については、下記の記事でお伝えしています。
私が実践した、セロトニン対策と前頭前野の鍛え方についての記事へリンクも貼ってありますので、ご参考にしてみてください。
クレンジングは手段のひとつとして考えよう
引き寄せの法則における、ネガティブ感情のクレンジングの問題点についてお伝えしました。
ネガティブな思考や感情さえ消せばうまくいく、という極端な思い込みがあるのであれば、むしろ逆効果になっている可能性があります。
クレンジングをたくさんおこなっているのに、ネガティブなことを考えてしまう時間が減らないのであれば、いったんクレンジング系のワークは中断してみてください。
その場合は、身体づくりやフォーカス、情報やセルフイメージなど、現実創造に必要な他の要素を磨いていくことをおすすめします。
クレンジングやクリアリング系のワークは、手段のひとつとして考えましょう。
あなたに合う方法を、他にも探してみてください。